今回ご紹介させていただくのは、「動画制作が楽しい」と発言したことをキッカケに、動画編集クリエイターになった島田亜由美さんです。
現在は週3日不動産会社で紙媒体・Webの制作業務、週2日はフリーランスで動画編集を行っています。
パートで安定した収入を得ながら、フリーで好きなことに挑戦する「複業フリーランス」の働き方に興味がある方も多いのではないでしょうか。
今回は島田さんに、複業フリーランスになったキッカケや動画編集の仕事について話をうかがいました。
パートがあるからこそ挑戦できる「複業」フリーランス
今のワークスタイルを教えてください。
週3日は不動産会社の在宅パートとして、社内の紙媒体・Webの制作業務をしています。
残りの2日はフリーランスとして、主に動画編集やディレクションをしています。
どうして複業フリーランスになったのですか?
元々はパート勤務だけでした。ご縁があって動画編集の仕事をいただき、そこからだんだんと仕事が増え、現在の複業フリーランスの状況に至りました。
複業フリーランスの魅力は何ですか?
なんと言っても、 パートのおかげで安定した収入があることです。フリーだけでは不安定なので。
勤務先のパートは、私のフリーランスの活動に非常に理解があり、応援してくれているのでパート勤務を続けられています。
現在の働き方に対する悩みはありますか?
時間が足りないことです。
フリーとして仕事ができるのは週2日。
まだ駆け出しの動画クリエイターなので、いただいた仕事は基本的に受けており、正直時間が足りません。
娘が寝た夜の時間に仕事をすることもあります。
限られた時間の中で効率良く仕事をする為に工夫していることは?
2つのことを工夫しています。
- 便利なツールを積極的に取り入れること
- 手を動かす前に事前準備をしっかりすること。
便利なツールを使いこなせるように勉強したり、事前準備をするのに時間はかかるけれど、この2つをすることでその後の作業効率はグンッとアップします。
パートの日とフリーの日の過ごし方に違いはありますか?
フリーランスの日は時間の調整ができるため、パートの日と比べて娘とゆっくり過ごす時間が増えます。歩いて登園したり、少し早めにお迎えに行き、買い物や公園へ行くこともあります。
「動画編集が楽しい」言葉にしたらチャンスが訪れた

動画編集の仕事をはじめたキッカケは?
エリアマイスター(※1)の相談会に参加したことがキッカケです。
相談会で「何かハマっていることはありますか」と質問されたので、「動画を作ることが楽しいです」と答えたのです。
その発言をキッカケに、エリアマイスターの代表須澤さんから「動画編集やろうよ!」と声をかけていただきました。
趣味で触ったことがある程度の動画編集が、まさか仕事になるとは思いもしませんでした。
「主婦の働き方はもっとあっていい。」をコンセプトに、働きたい主婦と企業を結びつけるマッチングサービスを提供している。働き方に悩んでいる人に向けて定期的な相談会も行っている。
動画編集の仕事を受けるときに不安はありましたか?
時間的にも体力的にも、お客様に満足いただける仕事ができるのか不安でした。しかし、やると決めたら自分の中の稼働メモリーが増え、やる気が溢れてきました。

今でも納品前はお客様に気に入っていただけるかドキドキしますし、お客様に満足いただけた時は心からホッとします。


独学でも動画編集のスキルは習得できる!
どのように動画編集のスキルを身に付けましたか?
独学で学びました。
自分がどんな動画を作りたいのか・何をしたいのかを明確にし、調べるスキルがあれば動画編集は独学でも学ぶことができます。



スキルを身に付けるのにどのくらいの期間がかかりましたか?
動画編集の勉強をしてから仕事を始めたわけではありません。実際に仕事をいただき、手を動かしながらスキルを身に付けました。



動画編集に初期費用は必要?費用は回収できましたか?
動画編集のためにかかった費用は36,800円。有料の動画編集ソフト「Final Cat Pro」の購入資金のみです。
動画編集を始めた頃は、無料のiMovieというソフトで制作をしていました。元々仕事でPhotoshopやIllustratorを使っていたので、iMoiveでも十分でした。
最近になって、作業効率化や動画制作のクオリティを上げる為に、有料の動画編集ソフトを購入しました。



その後のスキルアップはどうしていますか?
自分の引き出しを増やす為に、生活する中で素敵だと感じたものは写真や動画に収めたり、日常生活にアンテナを張るように心がけています。ピンタレストもよく見ています。
講師に挑戦したことで人との繋がりができた
どのように仕事を見つけていますか?
エリアマイスターや商工会(※2)で動画編集の講師をさせていただいたことをキッカケに「動画ができる人だ」と知っていただき、仕事をいただくことが増えました。
また、お客様が新たなお客様を紹介してくださることも多いです。
実は・・・人に教えることが得意な訳ではなく、講師の仕事は躊躇していたのですが、勇気を持って一歩踏み出したことで多くのご縁に恵まれました。
また、人に教えることの大変さや事前準備の大切さなども学び、講師の仕事に挑戦したことで一つ成長できました。



※2商工会とは?
地域の事業者が業種に関わりなく会員となって、お互いの事業の発展や地域の発展のために総合的な活動を行う団体
今はどんな仕事をしていますか?
企業のチャンネル運営やラジオ配信、YouTubeの企画のお手伝いなどをしています。
1つ具体的な案件を紹介すると、個人貿易家としての働き方を世に広めるための「セカワク」というプロジェクトにチームメンバーとして参加しています。そこではオープニングムービーの作成や、取材した動画の編集、Instagramの投稿作成などを行っています。
ターゲットや目的を意識し、ワクワク感をたっぷり詰め込んで作成したオープニングムービーは、お客様からも喜んでいただけました。
在宅ワークをはじめてから子どもとの時間が増えました


在宅ワークの良い点は?
昼休みが有効活用できることで、仕事終わりの子どもとの時間が増えたことです。
お昼休みの時間を利用して、洗濯や夕飯の下ごしらえなどができるおかげで、仕事終わりは最愛の娘との時間を大切に過ごせています。



在宅ワークの悪い点は?
ONとOFFの切り替えが難しいことです。
ただ、ONとOFFの切り替えができないことが悪いことだとは思っていません。パソコンで例えると、常にスリープ状態。そのため、仕事をするときの切り替えが早く、効率良い仕事にも繋がっています。
今の働き方に対する家族の反応は?
夫は最初は無関心でした。(悪い意味ではなく、私が何をやっているのかわからなかったのだと思います。)
自分の仕事でお客様に喜んでもらえたことや、どんな気持ちで動画編集をしているのかを伝えるようにしたら、今では良き理解者になりつつあります。
娘は私の仕事姿を見ているからか、「◯◯ちゃんもおしごとしようかなぁ。」と古いパソコンをカチカチしています。
自分の働いている姿を子どもに見せることができて良かったと思っていますし、私の働く姿を見て、将来娘が抵抗なくパソコンを使えるようになって欲しいと思っています。
現状維持するつもりはない! 0→1を生み出す人になりたい
いつかは、仕事を作りだす人になりたいと思っています。
お客様の悩みを解決するために新たな仕事を生み出せる、そんな人材になりたいのです。
そのためには、経験と情報量が必要だと思っています。
動画編集だけを続けるのは、現状維持と一緒。動画編集以外にもいろいろなことに挑戦して、経験値をあげていきたいです。
「楽しい」を優先にできることからはじめてみる
私は絶対に在宅ワークがしたくて、この働き方になったわけではありません。パートはコロナの影響でテレワークになり、動画編集の仕事は結果的に家でできる仕事でした。
初めから在宅ワークでガッツリ稼ごうと思うと、覚悟がいると思います。
今パートをしているなら、パート+αで何かをやってみる。パートの収入があることで心の安定にもなり、お金にならない仕事でも挑戦できると思います。そして、それが楽しいと思えたら、そちらにシフトするのもありです。
これから働きたいと思っているなら、自分のできることから、小さな目標を持って取り組んでみてください。
そして「稼ごう」ではなく「楽しい」と思う気持ちを優先して欲しいです。「楽しい」が根底にあれば、継続することができます。
島田 亜由美さん
- 家族構成:本人・配偶者・娘(2歳)
- 在宅ワーク歴:2020年1月〜フリーランスとして仕事を開始
- 仕事内容:動画編集