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手を動かし続け、自分と向き合うことで築き上げてきた在宅ワークの形

在宅ワークナビを運営するさたあいみ。

リアルな在宅ワークを伝え続ける彼女が、これまでどんな道を歩んで、どんな工夫をして、今の働き方に至るのか。過去、現在、そして今後の働き方についてお話しを伺いました。

見えてきたのはどんな状況でも手を動かし続け、そして現状に満足せずに常に自身をアップデートしている姿。

在宅ワークは決して簡単ではない。だけど無限の可能性を秘めている。そんなことを証明してくれています。

目次

部活も遊びも仕事も、全てに全力なのは昔から

生まれは三重県亀山市。

どんな時でも「大丈夫。」と声をかけてくれる穏やかな母と、仕事第一で真面目に働く父の背中を見て、根は真面目だけど自由奔放に育ちました。

昔から人と関わることは大好き。中学時代はクラブ活動、高校時代は遊びにバイトに全力。短大時代は小麦色の肌に足元は厚底、ヤンキーギャルを満喫していました。(笑)

中学ではテニス部の部長を務めました。顧問の先生とチームの目標をすり合わせて、同じ方向に部員を導いていく。この時の経験は今のフリーランスチームの働き方とリンクすることが多いですね。

短大卒業後は営業職に就き、社内の新人コンテストでは準優勝を獲得。忘年会の時に社長の前で「次は優勝します!」と宣言し、その後営業成績トップに。昔から口に出すことで行動できるタイプでした。

しかし、私がイメージする人生は、頂点がないものをずっと登り続けるイメージ。仕事で頂点を取った時に「辞めたい・・・」そんな気持ちが芽生えてしまって。そんな時に、独学でフリーランスWebデザイナーになって起業した姉に声をかけてもらいました。

姉の影響を受けてWebの世界へ

姉からの誘いでApple本社・google・ebayの見学&勉強会ができるアメリカツアーへ

当時23歳の姉から言われたのは「将来子どもができた時にどんなふうに働くか考えたことある?」「私の仕事を一緒にやったら子どもが生まれた時に武器になるよ」そんなこと。

当時の私はまだ21歳。姉の言葉の意味がよくわからなくて・・・。だけど姉のことは信頼していたので勇気を持ってWebの世界に飛び込みました。

姉の指導はものすごくスパルタで。ある日姉から1人で制作会社に営業に行くように言われて、何の知識もないまま行ったんです。お客様から「SEO対策は?」「戦略を教えてください。」と質問されても全く答えられなくて・・・。何もできない自分が悔しくて帰り道に涙がこぼれました。

それを機に「このままではいけない」と感じ、手を動かしはじめました。最初は良いと感じたデザインをマネして作っても、姉からは全然違うと指摘されて・・・。だけど、365日手を動かし続けるうちに、自分でも違いがわかるようになり、アイディアの引き出しもどんどん増えていきました。

その後27歳で結婚し、旦那さんの故郷である鹿児島へ。しばらくは姉の仕事を手伝っていましたが、ずっと家で働くことにストレスを感じてWeb制作会社に就職。小さなスタートアップの会社だったので、スタッフの教育から制作まで全部ひとりでやっていました。

だけど、仕事の量とは相反してお給料は低かった・・・。「個人だったらどれだけ稼げるんだろう」そんな気持ちを抱えつつも、当時は独立に踏み切る勇気はありませんでした。

過去の経験が少しずつ自信に変わりフリーランスに

在宅ワーカーあいみん

その後、旦那さんがまさかの失業。軽トラ1台分の荷物を持ってフェリーで大阪に引っ越しました。長男を保育園に入れて外に働きに出ようと思っていましたが、保育園に入園できなくて。

子どもを幼稚園に入れて、Web派遣として働きに出ました。だけどお願いされた仕事が1時間で終わってしまうんです。その時に自分の価値を実感して「これはフリーでやるべきかも」と考えるように。そんな中2人目を妊娠してつわりで出勤するのが困難になり、フリーランスになる決意をしました。

まずはポートフォリオを作ったり、ブログを立ち上げたりしました。当時妊娠中だった娘の記録を残したいと始めた妊娠ブログはネタの1つがバズり、アドセンスの収益が1日6万円になったことも。そこからアフィリエイトに興味が芽生えて、ブログを10個位作りました。

当時の悩みは全てブログのネタにして、悩みをポジティブに変えていました。アフィリエイトではうまくいかなくても、18万円で売却できたブログもありますよ。

あとは、イベントやセミナーにも積極的に参加して人脈を作りました。そこで出会った方々は、今でも仕事やプライベートの支えになってくれています。

1人で仕事をすることが多いフリーランスにとって、人との繋がりはものすごく大切。助けあい、共感しあえる仲間がいることで、モチベーション高く前進できるんです。

効率を徹底的に意識、自分の価値を少しずつ高めていった10年間

「リアルな在宅ワークを取材させてほしい」と関西テレビ みんなのワンダー にて密着取材を受けました。

妊娠・出産を繰り返し、3人の子どもを育てながらの在宅ワーク。仕事が外と繋がる手段であり、誰かに認めてもらえる、評価してもらえる、そんな場所が仕事でした。働くことがすごく楽しかったんです。

ただ働く時間には限りがあります。目標設定した金額を稼ぐにはどうすれば良いかを必死で考え、行動して、改善して、無駄を省いて、時には仕事を取捨選択して・・・与えられた時間を最大限に活かせるように、工夫を重ねてきました。

そして1日1分でもいいから手を動かす。その積み重ねが今の働き方を作り出していると感じます。

営業はしない!ブログを活用して仕事に繋げる

クラウドソーシングなどで仕事を探そうと思っても、応募する文章を考えたり、実績をまとめたりするのも手間がかかりますよね。働く時間が限られている私にとって、そういった営業の時間は極力削りたい。

そこで私がフル活用したのがブログ。実績や自分が学んだ知識などは全部ブログに書いて、自分から営業するのではなく、その情報を欲しいと思った人が私のブログにヒットして、相手から求められるような仕組みを作りました。自分の作ったものから全てが生まれる仕組みを作ることで、質の良い仕事ができたんです。

もちろんブログを書く手間はかかります。だけど誰かとやりとりをして1から仕事を探す手間を考えたら、そんなに大変なことではないし、自分にとって一番メリットのある方法がブログでした。

テンプレ化を徹底し、スピードにこだわる

私の仕事は0から1を創り出す仕事。毎回内容は違うけれど、ある程度までは同じ工程をふむことが多いんです。何事も0から作らないようにテンプレ化することは今でも徹底しています

また姉から教わった言葉「Webは生物、スピードが命」。この言葉を常に意識して仕事をしているので、手を動かすのは早い方だと思います。

定期的な時給の見直し

姉の元で働いていた時に「社員は手取りの3倍は利益を出さないといけない」と教えられたこともあり、月々の目標金額を決めて、時給を意識して働いています。

在宅ワークを始めてからずっと、仕事をしながら少しずつ自信をつけて、お客様の満足度を伺いながら、時給を見直す。これを繰り返しています。そうすることで在宅ワーク10年を通して、働く時間は半分となり、収入は安定するように。

「在宅ワークでもしっかり収入が得られる」ことを10年かけて証明してきました。

2019年、Webデザイナーから「Webおかん」に

Webオカン
2019年は働き方を大きく変えた年。WebデザイナーからWebおかんとしてデビュー

Webの世界に足を踏み入れてから約15年間、Webデザイナーという肩書きで仕事をしてきました。しかし、ある日感じたんです、「Webデザイナーという肩書だど自分の強みが伝わらないな・・・」と。そして勇気を持って挑戦したのがブランディング。

「何か思われるかな・・・」「うまくいくかな・・・」ドキドキしながら、2019年の自分の誕生日にひとり起業家のための「Webおかん」として再スタートを切りました。

これまではポジティブだけど自信がなかった・・・。SNSでの発信もセミナーに登壇するのも、周りの目が気になって怖かったんです。しかし、唯一無二の自分「Webおかん」を作り上げたことで、これまで感じていた怖さがなくなりました。なぜなら誰とも比較することができない、私だけのサービスだから。

2020年は紹介だけで20名のお客様と出会うことができました。Webおかんとして活動をはじめてから、自分を語らなくても、価値観の合うお客様が自然と集まるようになったんです。

何より嬉しいのが、私たちをチームだと言ってくれるお客様と仕事ができているということ。ワーカーひとりひとりの価値をお客様が感じてくれています。

アイミン
あいみん

女性ならではの魅力を理解してくださる素敵なお客様ばかり。では、4名ご紹介させてください。

一般社団法人 まじめに輸入ビジネスを研究する会(ユビケン)様

ユビケンの代表である大竹さんは、個人でもリスクを少なく貿易ビジネスに挑戦できるように「ひとり貿易」を生み出した方。

大竹さんとの出会いは今から8年前。娘が生後6ヶ月の時でした。乳飲み子を抱えてリスクがありそうな私に大事なWeb周りの仕事をまるっと任せてくれました。いつも「任せます!」って笑顔で言ってくれる大竹さんが大好きで自信持って仕事しています。

現在はオウンドメディア「セカワク」の運用もお任せいただいています。

株式会社グラウンド様

仲介手数料0円で新築一戸建てをご紹介する「ゼロ仲介」を運営される、株式会社グラウンド様。ITを駆使してサービスを行う不動産会社として注目されています。

信頼あるフリーランスの方からご紹介いただき、それ以降YouTubeの運用やWeb周りをまるっとお手伝いさせていただいています。代表の鈴木さんからは、ビジネスで学ばせてもらうことが多く一緒に仕事をする度に成長している私です。

J BEAUTY CONNECT inマレーシア

日本の美容の技術やホスピタリティを世界にアピールするために、「All Japan」をコンセプトにした施設をマレーシアに誕生させるプロジェクト。こちらも信頼あるフリーランスからのご紹介で出会いました。

日本の広報責任者として活動しています。海外に行くことも難しいこの時代に、世界にチャレンジする人たちをサポートできる。誇り持ってチームと共に自信持って取り組んでいます。

Webパートナー

定額制のWeb代行サービス「Webパートナー」にて、サービスの企画・仕組み作り・ワーカー育成を行っています。 Webパートナー運営のエリアマイスターのスタッフとしても活動中です。
代表の須澤さんとはもう9年近く一緒に「女性の働く」ことについて活動をしてきた仲間。きっとおばあちゃんになっても一緒にビジネスを楽しんでると思います。

2020年、個人からチームへ

大切な仲間、佐多塾メンバー

これまで10年間ひとりでWeb制作を受けてきたけれど、40歳をすぎると自分1人で動くのが厳しくなり、誰かにお願いするタイミングなのかも・・・と感じるように。

尊敬するフリーランスの先輩からも「手放す勇気が必要」だと教えてもらいました。

勇気を出してはじめたのが「佐多塾」。学びたいと言ってくれた人と私の勉強会に参加してくれた人に声をかけて、私のWebの知識を教えることからスタートしました。

外注化を考えた時に決めたことは、自分のできないことを人にお願いするのではなく、自分のできることをお願いすること。自分のスキルを教えることで、仕事を手伝ってくれる方のスキルアップに繋れば嬉しいし、私のやり方を吸収してもらえることで私自身も仕事がしやすくなると思いました。これまで培ってきたWebの技術を世の中に残していきたい、そんな想いもありました。

はじめてチームでWebサイトを作った時は、私が1人で作るよりもお客様の反応が良かったんです。それぞれの視点から1つのモノを創り出すことで、大きな価値が生まれました。

もちろん自分でできることをあえて人にお願いすることで、教える時間ややりとりの時間は増えました。だけど、それ以上に大きな収穫があったし、何より私自身も楽しいんです。

仕事を手伝ってもらうチームメンバーを選ぶ時には、お願いする方の生活条件なども考慮して「この仕事をお願いしたら楽しく働けそうかな」など、頭をフル回転。昔から人の良いところを見つけるのは得意なので、日常の接し方、言葉、文面からその人の良さを感じ取って、その方にマッチする仕事をお願いしています。

仕事をあげるとかそういう考えは一切なくて、一緒に仕事がしたい!そう思ってくれる方を求めています。

今もこれからも根底にあるのは「家族」

これまでも、今も、そしてこれからも変わらない目標。それは、健やかに家族と笑顔で過ごせる働き方を追求していくこと。

2022年は「将来旦那さんと一緒に楽しくビジネスをしたい」そんな想いからひとり貿易にも挑戦しています。

また私がメディアで発信し続ける理由のひとつは、子どもたちに働く背中を見せること。最近は長男が私のSNSを見てくれていて動画編集に興味を持っているし、娘も私のデザインに関心があるようです。

私は情報発信することで多くの人を幸せにしようとは思っていません。家族、お客様、一緒にお仕事をする仲間、確実に近くにいる人から幸せになって欲しいと願っているし、そういう発信を続けていきたいですね。

あなただけの価値に気がつくことで道は開ける

佐多愛美さん

いろいろな情報が溢れてるこの世の中。迷うのも当然。偏った情報に惑わされないで自分で判断できるようになって欲しい、そんな想いで在宅ワークナビを運営しています。

在宅ワークは十人十色。働き方は人それぞれです。だから私1人の働き方ではなくて、様々な在宅ワーカー達の働き方を知って欲しい。

そして在宅ワークナビを見つけてくれた方に伝えたいこと。それはあなただけの価値は絶対にあるということ。3人の子育てを通じて、持って生まれた個性がみんなあることを感じています。だけどその価値に気がついていない人が多いんです。

自分の価値に気がついた時に、その人はとてつもない能力を発揮できます。まずは自分の価値に気がつくこと。そして、その価値に自信をつけるために日々できることを継続していくこと。そうすることで道は開けてきますよ。

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この記事を書いた人

フリーランスWebライター
金融業界で営業事務を6年間経験したのち、2人目の出産を機に、フリーランスWebライターへ転身。
子育て×働き方メディア運営・SNS代行・メディアのライティング。
人や物に込められた想いを文章にするのが得意です。


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